Joe Maphisのギターについて

カントリーミュージックを普段聴かない人にとっては、Joe Maphisというギタリストの名前をご存じないかもしれない。あるいはカントリーを普段聴かない方でも、Joe Maphisのファンの方もいらっしゃるはずだ。

 

かくいう私も、Joe Maphisについてそれほど詳しいわけでもなく、彼名義でリリースされているCDを一枚と、Marle Travisとの共演版を2枚所有しているだけなのだが、この場を使って彼の魅力を紹介したい。 まずは、下記の動画を見て欲しい。

Joe Maphisを語る時、彼のトレードマークのダブルネックのMosriteを抜きには語れないだろう。 モズライト製のほとんどのギターのヘッドの先端部分がアルファベットのMの文字のかたちになっているのは、もともとJoe Maphisの名前に由来しているらしい。それほどMosriteとjoe Maphisは切っても切れない関係にあるのだ。

 

彼のプレイスタイルは、とにかく指板の上をせわしなく指が転げ回り、その左手に会わせて右手がフルピッキングで機関銃のようにホットなカントリーリックをはじき出す。そのプレイスタイルとこの特殊兵器のようなダブルネックギターがとてもマッチしているのだ。特に、1オクターブ高く調弦された方の弦をマンドリンをかき鳴らすかのごとくはじく姿はカッコイイ!!

 

彼になりきる為に、せめて機材だけでも同じ物を手に入れたいと思ったことがある。しかし、彼の使っているようなモズライトのダブルネックを手に入れようと思っても、残念ながらモズライトからは現行でダブルネックのギターは発売されていない。

 

それならヴィンテージのモズライトを手に入れよう、と思ったのだが、ただでさえ高価なヴィンテージのモズライト、その中でもレアなダブルネックを手に入れる為にはいくらかかるのかわかったもんじゃない。(6弦と12弦のダブルネックは比較的安価で手に入るのだが)

と言うことで、諦めていたところ、Joe MaphisのMosriteのレプリカを作っているアメリカのギターメーカーを見つけた。

 

TMN Guitarsというギターメーカーで、モデル名はそのままズバリThe Maphis!!お値段$7,500ということなので、金持ちになったら一台オーダーしたいギターである。

 

ダブルネックではないが、彼の使っていたMosrite風のギターを作っているギターメーカーもある。Hallmark Guitarsというメーカーで、Dake Dickersonというギタリストのシグネチャーモデル。お値段$1,449。

こちらも、お金に余裕ができたら一台手に入れたいステキなギターである。

 

Joe Maphisから話が離れてしまった。彼の話に戻そう。

彼のギターを気軽に楽しみたいのであれば、まずはMarle Travisとの共演盤をお勧めする。ステレオ録音だから、どちらかのチャンネルがJoeでもう片方がMarleなのだろうが、この際どうでも良い。二人の名人が共演して、ステキなギターインストのアルバムに仕上がっているから、是非聴いてみて欲しい。