吉田拓郎に憧れて、酒を飲みギターを鳴らした二十歳の頃

明日から世間じゃ連休みたいだ。私も連休は連休なのだけれど、月曜は会社だし、土曜日は医者に行かなければならない。

 

だから、あんまり嬉しいわけでもない。けれど、今日は会社帰りに秋葉原のヨドバシカメラに寄って、カメラバッグを見た。

 

カメラバッグは余る程持っているんだけれど、バイクでツーリングに行ったときにカメラを持って歩けるような鞄が欲しい。いつも愛用しているショルダーバッグは、バイクに乗った時ぶらぶらしてしまうので、持ちづらいだろう。だから、バイクにまたがってもぶらぶらしないメッセンジャーバッグか、リュックが良いと思うんだけれど、なかなか良さそうなのがない。そもそもリュックはあんまり好きでない。

それでも、今日ヨドバシカメラに売っていたTimbuk2は前から気になっていた。まず、メッセンジャーズバッグだから、バイクに乗りながらでも邪魔になんないし、カラーバリエーションが沢山あってお洒落だ。

 

私は、学生の頃パタゴニアのメッセンジャーバッグを愛用していたのだけれども、パタゴニアのバッグはちょっと大きすぎるし、カメラを入れるなら緩衝材が入っているやつの方が良い。その条件をTimbuk2はかなえてくれる。ものによってはノートPCが入るやつもあるけれど、それだと3000円増ぐらいになって、18,000円ぐらいになってしまう。

 

それでも、私の普段愛用しているドンケとかシンクタンクとかに比べたら安いのだけれど、今の私にはちょっと高い。ああいう鞄を値段を気にしないで買えるようになりたい。フィルムを買って、バッグも買うお金はない。だから、しばらくはカメラを肩から斜めにかけてもって歩くしかないかも。

 

どうせカメラを持って旅をするなら、沈胴のズミクロンをつけたバルナックライカ一台を持って行きたい。それがミニマリストの撮影機材だ。泊まりの旅になったとしても、靴下とTシャツとパンツだけを持って、鞄にフィルムを詰めて行きたい。

 

そんなことを考えながら、家に帰ってきた。

 

帰りの電車の中で、20歳の頃吉田拓郎が好きだったことを思い出した。前にもこのブログで書いたかもしれないけれど、私は高校の頃から吉田拓郎が好きだったのだけれど、いよいよ20歳で一人暮らしを始めた夜から、吉田拓郎への憧れがグンと強くなった。

 

二十歳で故郷を後にして、東京で暮らす。そのことが吉田拓郎の歌の主人公になったような気持ちがして、誇らしくて嬉しかった。それからずっと国立で暮らしたけれど、卒業するまで吉田拓郎の歌の主人公でいれた。

 

卒業して、サラリーマンになって、それも、かなり地味な仕事のサラリーマンになって、拓郎から遠ざかった。だって、拓郎のうたみたいにカッコいい大人にはなれなかったから。

 

「朝まで思いっきり行くぞ!」って言う拓郎みたいに思いっきり生きて、思いっきり傷つきたかった。そういうシャープな生き方をしたかった。だけど現実は、毎日お茶を濁す程の仕事をして、安い給料をもらって、ぜんぜん思いっきり生きていなかった。そうこうしているうち、身体をこわして入院して、会社を辞めた。

 

会社を辞めてから、ギター屋になって、ちょっとだけ働いてそこもやめて、またサラリーマンになった。サラリーマンはつまらない。つまらないけれど、そういう生活を送りながらなんとか生きるしかしばらくはなさそうだ。だから、バイクに乗って、地平線までぶっ飛ばして、地平線の写真を撮ってくる。その為に免許も取ったし、バイクも買ってもらった。

 

僕は運転が下手だからのろのろ運転だけれど、私と一緒に地平線を見に行きたいかた、地平線なんてどうでも良いから、どこまでも続く国道4号線を突っ走りたい方。私と一緒に旅に出ましょう。そして、その時だけでも思いっきり生きなきゃ。

 

飲めない酒を飲んで、ギターをかき鳴らして、大声で拓郎の歌を歌った二十歳の頃みたいに、思いっきり生きて、それで、やっと大人になったのだから、やっぱり可能な限り思いっきり突っ走らないと。そのことを常に思い出させてくれる、吉田拓郎。

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コメント: 1
  • #1

    and_tkt (金曜日, 29 4月 2011 00:07)

    僕はFoxFireのカメラバッグを毎日使ってるんですけど、高くないわりに作りが良くて、全然悪くならないですよ。見た目は地味だけど、いかにもカメラバッグ、という感じがしない、ちょっと王道を外れた感じが気に入ってます。